真・報連相研修教材「Lカード」の演習例

本ページでは、真・報連相研修教材「Lカード」のいくつかの演習例をご紹介しています。

1)研修の導入及び序盤に
「アイスブレイク」や「場の雰囲気づくり」のためのツール
(例)私が大切にしているのは・・・ Lカードでインタビュー など

2)研修の中盤に
「レベル表の特定の項目の理解を深める」ためのツール
(例)中間報告は、どんなとき、なぜ必要ですか 積極的傾聴とは、どんな意味ですか など

3)研修の終盤に
「実践への自己動機づけを促す」ためのツール
(例)当社の管理者にとって、特に重要な5つは何でしょうか 私たちの職場(チーム)にとって、大切な5つは何でしょうか など

Lカード演習の進め方例

1)研修の導入及び序盤

●「5段階のレベル表」の学習に入る前の段階で活用
●主たる目的:「アイスブレイク」や「場の雰囲気づくり」のため
●期待される効果:話し易い場の雰囲気づくりができる。レベル表の項目に興味・関心をもってもらえる

1)-1 「私が大切にしているのは・・・」

アイスブレイクを目的とした、初心者でも簡単にできる演習です。グループ内で、Lカードの内容を話題にして、1人ずつ、
1分間程度のスピーチをしてもらいます。

 1.各グループに、1~2度(又は3度)のLカードを、1組ずつ配布します。

 2.どなたかに、Lカードを(トランプのように)シャッフルしてもらいます。

 3. グループメンバーに、トランプを配る要領で、Lカードを配ってもらいます。

 4. このとき、配る枚数に1~2枚の差が出る場合がありますが、同じ枚数にならなくても構いません。

 5. Lカードを配り終わったら、各自でその中から3枚を選んでもらいます。

 6. 3枚を選ぶときのテーマは、インストラクターから案内します。

 (テーマ例)
  ・私が大切にしていること
  ・私や私の職場で必要なこと
  ・私がいま話題にしたいカード など

   テーマは、そのとき話題にしやすいものがよいでしょう。上記の他にも、気軽に取り組めるテーマがあれば自由に
   お考えください。

 7.各自で3枚を選んだら、その他のLカードはテープルの中央に捨てます。

 8.もし、配られたLカードの中に自分の気に入るLカードがないという場合は、他のメンバーがテーブルの中央に捨
   てたLカードの中から、選びなおすこともできます。

 9.インストラクターは、このとき、「気軽に選んでくださいね。ある意味、出たとこ勝負でお願いします(笑)」な
   どと、受講者が慎重になり過ぎないように、緊張をほぐすためのアナウンスをするとよいでしょう。

10.各自、選び終わったところで、順番に、Lカードを使ってスピーチをします。

11.スピーチの進め方は、以下の通りです。
   ①Lカードをメンバー全員に見えるようにする。
   ②「私の選んだLカードは、この“○○○○○”です」と、Lカードを読み上げる。
   ③「私が、このLカードを選んだ理由は・・・」と、続ける。

12.1人の持ち時間は1分間程度を目安として案内します。

13.グループ全体の持ち時間を10分間とし、終了時間の合図があるまで2巡、3巡してもらいます。

14.演習が終わったら、Lカードへの質問や感想などを全体で共有します。

15.演習後の全体共有は、場の雰囲気をつくるうえでも大変効果的です。

1)-2 「Lカードでインタビュー」
場の雰囲気づくりを目的とした、初心者でも簡単にできる演習です。2人1組のペアで行います。Lカードの内容を話題にして、
相互インタビューをしてもらいます。

 1.2人1組のペアをつくってもらいます。

 2.あらかじめ、互いに、Lカードの中から「相手に尋ねてみたい」1枚を選びます。
   Lカードは、「1)‐1 私が大切にしているのは…」の演習の要領で、メンバーに配布したLカードの中から選んで
   もらいます。

 3.各自で選んだLカードを使って相互インタビューをします。

 4.インタビューの順番は、ジャンケンなどで決めると、場が和んでよいでしょう。

 5.インタビューの時間は、1人あたり2~3分間です。2人ペアで5~6分間です。

 6.インタビューは、次の3段階で進めます。
   ①Lカードを相手に見せながら、「~~について、○○さんはどうですか? どれくらいできていますか?」
   ②「具体的には? 例えばどういうことですか? もっと詳しく聞かせていただけますか」
   ③インタビューの最後に、「私(インタビュアー)がこのLカードを選んだ理由は~~だからです」と、
    選んだ理由を紹介して終わります。

 7.1人目のインタビューが終わったら、交替して、同じ要領で進めます。

2)研修の中盤

●「5段階のレベル表」の学習を進める過程で活用
●主たる目的:「レベル表の特定の項目の理解を深める」ため
●期待される効果:特定の項目について考えることで、受講者の集中力を高めることができる

2)-1 「中間報告は、どんなときに、なぜ必要ですか」

2)-2 「積極的傾聴とは、どんな意味ですか」

「5段階のレベル表」理解のためにLカードを効果的に活用します。Lカードを活用することで、自然に、特定の項目への受講者の集中力を
高めることができます。

 1.報告の3度の「中間報告」や連絡の3度の「積極的傾聴」のグループ演習をする際、該当するLカードを各自で
   目の前に取りだしてもらい、演習に取り組んでいただきます。

 2.Lカードを見ることで集中力が高まり、より深い演習になります。

 3.他の項目でも、このようなLカードの活用は大変に効果的です。取り組んでみてください。

3)研修の終盤

●「5段階のレベル表」の学習が終わった研修の終盤で活用
●主たる目的:「実践への自己動機づけを促す」ため
●期待される効果:研修の終盤に行う、「真・報連相について理解の深まったその目で自己と職場の現状を振り返り、
 あるべき姿(ありたい姿)を鮮明にする」という思考作業が、Lカードを使うことで容易になる

3)-1 「当社の管理者にとって、特に重要な5つは何でしょうか」

管理者を対象にした研修の総括的な演習として効果的です。Lカードの中から選んでもらうので、受講者にとっては取り組みやすい演習です。
演習の成果にバラつきが少なく、常に一定の成果が期待できる演習です。

 1.各グループに、Lカードを1組ずつ配布します。

 2.どなたかに、Lカードを(トランプのように)シャッフルしてもらいます。

 3.グループメンバーに、トランプを配る要領で、Lカードを配ってもらいます。

 4.このとき、配る枚数に1~2枚の差が出る場合がありますが、同じ枚数にならなくても構いません。

 5.Lカードを配り終わったら、まず個人で、配られたLカードの中から「当社の管理者にとって特に重要な3枚」を
   選んでもらいます。

 6.選んだ3枚を提示し合いながら、グループで話し合ってもらいます。

 7.最終的には、グループとして「当社の管理者にとって特に重要な5枚」を全員合意で決定してもらいます。

 8.選ばれた5枚のLカードの項目は、順位付けしたうえ、選んだ理由も添えて、摸造紙(もしくはA3サイズの用紙)
   に記入してもらいます。

 9.出来上がった摸造紙(もしくはA3サイズの用紙)を使って、全体共有してもらいます。

3)-2 「私たちの職場(チーム)にとって、大切な5つは何でしょうか」

一般職を対象にした研修の総括的な演習として効果的です。Lカードの中から選んでもらうので、受講者にとっては取り組みやすい演習です。
演習の成果にバラつきが少なく、常に一定の成果が期待できる演習です。

・ 進め方は、上記3)‐1の管理者を対象にした場合と同様です。
・ ただし、一般職を対象にした場合は、Lカードは1~3度の中から選んでもらうのがよいでしょう。